ワールドワイドウェブの仮宿で

@mimei_maudet
Journal : 2022/04/06

 本日4月6日付けで欧州からYahoo Japanへのアクセスができなくなりました。これでフランス在住の私もYahoo知恵袋のような日本の井戸端の叡智の結集にアクセスできなくなったわけです。とはいえ、いろいろと面倒な事情でもあるのだろうと思うくらいで、特にこれといった意見も感慨もありません。どうせYahooだし、と思えるほどにはどうでもいいニュースです。しかし、これがもし仮にGoogleやAmazonだったとしたら? はたして同じように高をくくっていられたでしょうか。徐々に二極化してゆくワールドワイドウェブのなかで、もし自分が「こちら」ではなく「むこう」の人間だったのだとしたら? 最近イーロン・マスクを迎えたTwitterを含め、居心地だけはあいかわらず悪いこちら側の世界ですが、ある日何の前触れもなく爪弾きにされたら、どんな気分になるのだろう。戦争が始まって以来、そんなことをよく考えるようになりました。
 いわばいろいろなところに借りぐらしをしているアリエッティの私。かといって、いつでもすぐに荷をまとめて出ていけるだけの準備ができているわけでもない。今日もまた、家を失いました。実はこれまではRaspberry Pi製の自宅サーバーを使ってウェブサイトを運営していたのですが、諸事情により他所のサーバーに仮住まいすることになってしまったのです。この文章だってそう。ここに偉そうに書きつらねていることばも、もはや私のものではないのです。もちろん、究極的には何だってそうですよね。もちろん、何だってそうなのですが、ただ、ふいにそういった場所やものから見放されてしまうようなことが起きたとき、自分はどれほどの潔さを持って遠くへ歩き出せるのだろう。隣国の戦時下にそう思えるだけにはあたたかい場所、それなりのぬくもりのある借りの棲家に自分は暮らしているようです。